日本文化大学は電報で合格発表をする

日本文化大学は電報で合格発表をします。
ところで皆さんは電報についてどこまでご存知でしょうか?
ポケベルや使い捨てカメラを知らない世代だと、
電報についてほとんど知らないかもしれませんね。
しかし電報はそうした歴史の遺物ではなく、
今も現役で使うことが出来るのです。
日本文化大学のような法人だけでなく、
民間人だって私的利用として普通に電報を使うことが出来ますよ。

昭和中期以降に生まれた方で、電報の存在を初めて知ったのは
「となりのトトロ」ではないでしょうか?
当時は電話がまだ貴重で、緊急の連絡手段は電報が主体でした。
郵便による手紙のように、電報で知らせていたのです。
しかし、電話が普及したことにより、
電報はほとんど過去の遺物として扱われるようになりました。
今では、能や歌舞伎、茶道のように、
日本の文化として電報を使うことが多いです。
日本文化大学は古き良き日本の文化を守ることを主軸にしているからこそ、
電報で合格通知を送付しているのです。

電報にもいくつかの種類があります。
日本文化大学やとなりのトトロが使用したのは「通常電報」というものです。
そのほか、新聞電報というのも存在します。
新聞の紙面にメッセージを記載して、
遠く離れた相手に情報を伝えることが出来るのです。
相手が毎日新聞を隅々まで読んでいれば、
こうした伝達手段はかなり有用ですが、今の新聞の購読率を考えると、
新聞電報は完全に廃れていると言えます。
新聞電報もどこかのアニメ映画に登場していた記憶があるのですが・・・
完全に忘れてしまいました。
確か、ホームズ作品で新聞電報を使って
犯人をおびき出す作戦があったような気が・・・。

電報の利点ですが、未読スルーを防ぐことが出来ます。
郵便物のように、しっかりと相手にメッセージを届けることが出来るのです。
漫画家は締め切りが近づくと、電話線を抜いて、携帯電話の電源を切ります。
そうした相手にも確実にメッセージを届けるためにも、電報は有用なのです。
漫画家も宅配便だけは受け取ることは多いですよ。

しかし電報は骨董のように実用性が薄いものとして扱われています。
電話が無い世帯には有用ですが、今の時代、そうした方は皆無だと言えます。
そもそも、電話代が払えないほど貧乏だと、学費すら納めることが出来ません。
実際のところ、日本文化大学が何故、
電報という時代に取り残された遺物を使っているかは分かりません。
いくら日本文化大学が日本の古き文化を大事にしているとは言っても、
電報はかなり非効率的です。
専用のサイトを作って、
ネットから確認できるようにしている大学は非常に多いと思います。

それとも、ネットで情報を開示すると、
不正利用されることを日本文化大学は危惧しているのかもしれません。
高校受験の話ですが、かつて、自分の子供の補欠合格を繰り上げさせるために、
合格した家の親を装って他人の子供の内定を勝手に辞退させたケースがありました。
受験番号を含む個人情報を手に入れるだけで、
誰でも簡単に内定を取り消させることが出来たのです。
そうした犯罪を防ぐためにも、
日本文化大学は敢えて電報という形を取っているのかもしれません。

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