日本文化大学の学歌

どこの大学も学歌を持っていると思います。
日本文化大学も当然のように学歌を保有しています。
作詞:佐々木秀雄、作曲:安西愛子、
編曲:平井哲三郎で、3番まで歌詞が用意されています。
ただし、それぞれの歌詞は微妙に短いです。
長々と唄うと眠くなりますので、
スパっと短く歌い切る歌詞にしたのかもしれませんね。
今回は日本文化大学の学歌の歌詞について注目したいと思います。

1番の歌詞は片倉城址について謳った内容になります。
片倉城は室町時代に長井時広が建てたと言われており(諸説あり)、
三増峠の戦いにて北条氏が出陣した城として知られています。
ただし現在に残るのは「址」になりますので、今は遺構が残るだけです。
そして、いつ城が無くなったかは分かりません。
1615年に発令された「一国一城制」で取り壊したのか、
それともイクサにて壊されたのか、
文献が残っていませんので、廃城年は不明です。
今はカタクリが群生する公園として、市民の間に利用されています。

日本文化大学の学歌では、「片倉城址を指呼の間」と唄っています。
「指呼の間」は全く耳慣れない用語ですが、
辞書によると「指さして呼べば直ぐに答えが返ってくる距離」を意味します。
日本文化大学と片倉城址は直線距離で600mくらいの距離なので、
仮に城が今でも在ったのなら、
日本文化大学から眺めることが出来ると思いますよ。
校門が反対の位置にあり、かつ国道や川があるので、
一足飛びで行くのは難しいですが、日本文化大学の学生もよく、
片倉城址公園に遊びに行っているのではないでしょうか。

その次の歌詞では、「清明和敬身に享けて」と書かれています。
「享けて」はちょっと難しい意味の「受ける」で、
天から授かる場合に使われるみたいです。
そして清明和敬は日本文化大学の建学の精神を支える4条目のひとつです。
清く明るく爽やかな心を養うことを目指しています。
昭和53年創立ですが、
当時の大学は「天」や「神」に近い存在として崇められていたので、
「受ける」ではなく「享ける」という文字を使ったのかもしれませんね。
福沢諭吉は「天は人の上に人を作らず~」と言って、
全ての人を平等に扱うことを説いましたが、
日本文化大学の学び舎のように建物などを人の上位に持ってこさせることは、
当時の文化圏では珍しくないと考えます。
剣道の礼だって、神前(道場)に礼をしますよね。
自分たちを育ててくれる場所を神聖視することは、
神道を基本とする日本では全く珍しくないのです。

その後の歌詞は、法学部らしいものとなります。
「法の真理を究めんと」は、法学部なら当然と言えるでしょう。
「親しく学び日々新(あらた)」も、
昨日よりも1歩進んだ自分になることを目指す意味合いだと思いますよ。

2番の歌詞を見てみましょう。
少し懐古の情が混じっているような内容で、
柏樹の教えについて唄った内容になります。
柏樹は、日本文化大学の前身の柏樹書院のことです。
柏樹書院を作ったのは22代当主の蜷川式胤先生ですが、
その教えは初代にまで遡ると言えるでしょう。
それゆえ、日本文化大学の起源は
600年前まで遡ると言っても過言ではありません。
「柏樹の訓幾星霜」と唄っており、歴史的にかなりの重みがあると言えます。

その次の歌詞はちょっと気になることが書かれています。
「紫紺の校旗に」とありますが、その旗はどこから来たのでしょうか?
今でこそ日本文化大学のシンボルマークは赤と青と黒で構成されていますが、
昔は紫色を日本文化大学のトレードカラーにしていたということなのでしょうか?
紫紺をイメージカラーにしている大学は割と多く、
明治大学と立命館の校旗の色が紫紺です。
(ただし、立命館のスクールカラーは臙脂色です)
立教大学の校旗も紫紺なので、
もしかしたら大学の校旗はみんなこの色なのでしょうか?
紫は高貴なイメージがあり、
ローマではこの色のマントは皇帝だけが許されていました。
聖徳太子の時代でも、冠位十二階の最高階位は紫でした。
そして濃淡で大小を分けており、濃い紫が最高冠位です。
そのようなイメージがあることから、
日本文化大学をはじめとする多くの大学では、
校旗を紫紺色にしているのではないでしょうか。

その次の歌詞はさらに難解です。
「青雲に乗る蛟竜と」をどのように解釈すればいいか、
筆者は頭を抱えています。
そもそも蛟竜とは何なのでしょうか?
竜とならないミズチとありますが正直、ミズチもよく分かっていません。
比喩表現として「タイミングが合わず、まだ実力の証明が出来ていない英雄」
という意味がありますが、
それが青雲に乗って何がしたいのか、本当に分かりません。
鯉の滝登り的な意味合いで成長することを目指しているのでしょうか?
こうしたポエムを理解するのは、かなりのセンスが必要かもしれませんね。
作詞者の佐々木さんに尋ねたいほどです。

三番の歌詞を見てみましょう。
出だしにて富士山について書かれています。
八王子ともなれば、晴れた日でなくても、
富士山を覗くことが出来るかもしれませんね。
日本文化大学から富士山まで約100kmほどなので、
頑張ればうっすらと見えるのではないでしょうか。
でも途中にある、丹沢山がちょっと邪魔な気がします。

その後の歌詞ですが、色々と賢いことを目指す言葉が連なります。
「俊英」「叡智」「理想」「至誠(しせい)」などなど。
とにかく勉学に励めば、
何かしらの大物になれることを示唆している内容となっています。
創立当時の日本文化大学がどこを目指していたかは分かりませんが、
色々と高い志を持っていたことが、伺えるでしょう。

日本文化大学の学歌は上記の3つの歌詞で構成されています。
大学によっては4番や5番の歌詞があるところもありますが、
日本文化大学は3つだけになります。
そしてそれぞれの歌詞はやや短いです。
オールで唄ったとしても、そんなに時間は掛からないでしょう。
日本文化大学の入学直後のオリエンテーリングで
こうした学歌を学ぶことになると思いますが、
多分それなりに簡単に覚えることが出来るのではないでしょうか。
しかし、それぞれの歌詞の意味はかなり難解なので、
建学の精神をしっかりと理解しないと、
下手をすれば漢字すら読めないかもしれません。
少なくとも筆者は「指呼」すら読めませんでした。
これを「しこ」と読める方は、漢検何級を持っているのか、
非常に気になるところです。

日本文化大学の学歌は公式サイト上にて公開されています。
楽譜PDFのダウンロード、もしくは、MP3をダウンロードしてご視聴ください。
文字だけだと休符やクレッシェンドが分かりませんので、
楽譜を見るのは結構重要ですよ。
気になる方は是非、聴いてみてください。

少し話は変わりますが、
大学の学歌を取り揃えているカラオケ屋さんがあります。
ただし、早稲田大学や明治大学といった
有名どころオンリーな場合が多いです。
全国的に知名度のある大学でしたら、
学歌もカラオケで歌われるほどに需要があるのです。
日本文化大学の周囲にはカラオケ店はありませんが、
もしかしたらどこかのお店で日本文化大学の学歌を
インストールしているカラオケボックスがあるかもしれませんよ。
日本文化大学から一番近いカラオケ屋は、
京王片倉駅近くの北野街道沿いにありますので、是非確認してみてください。
平日の昼間でしたら、会員価格で30分80円とリーズナブルです。
休日の深夜は4倍近くまで値上がりますので、
出来るだけ昼間に行きたいところですね。
ラーメン屋を目印に探してみてください。

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